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笑みの裏側
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当の本人は両肘を付いて顔の前で手を組み
その上で顎を乗せてこちらを見ているだけ。
そこに微笑みさえ浮かべて……
その眼差しをどう受け止めて良いのか。
実は会議中から思っていた事だけど
時々視線を向けるとクリスも又
こちらを見ていた。
それも気の所為とは思えないほどの回数で。
そして、今この台詞だ。
「その容姿と物腰じゃ女性が放って
おかないでしょう。それで営業担当に?」
「え?いや……」
なに?こんな雰囲気の人だったっけ?
「――まさか枕営業とか?」
「なっ!」
これはセクハラ発言だ。
いくらクライアントと言えど、
言っていいことと悪いことくらい
子供だって分かるはずだ。
「そこまでしなくても充分、
口が上手い方なので
男女関わらず商談に持ち込める
自信ありますよ」
取引相手、しかも子供相手に何も
喧嘩腰になる等の愚行に走る程
僕も馬鹿じゃない。
「クククッ……」
だけど、更にクリスは
さも可笑し気に笑う。
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