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18歳以上ですか?
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CEOがお望みなら
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「ホストまがいの事もなされると
貴方の口からお聞きした覚えがありますが?」
「ええ、必要とあれば」
「男でも?」
「それは……」
「仕事なら誰とでも寝るんでしょう?」
四堂君はこれみよがしに指に挟んだ
カードキーをチラつかせる。
「……残念ですね。
私もいくら仕事といえど、
淫行で捕まりたくはありませんので
お相手は18才以上と決めております」
その言葉を予想していたかのように
四堂君は立ち上がった俺を見上げ微笑んだ。
「それはちょうど良かった。
今日俺の誕生日で、
めでたく18才になったんですよ」
「それは、おめでとうございます」
「ありがとうございます。
その言葉を聞くと仕事を死に物狂いで
片付けて来た甲斐があった
といったところでしょうか」
冷笑ともとれるシニカルな笑いは
皮肉にも彼の美貌を際立たせていた。
“誕生日、君は何が欲しい?”
……なんて無粋な事いま聞けるわけないか、
その答えを俺は既に知っているのだから。
「で、ご返答は?」
「……それを『Updraft=Faust』の
CEOがお望みなら」
四堂君の深緑の目の色が
いっそう濃くなった気がした。
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