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切ない告白
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「大体何で掛けてきた?
真っ最中だったらお前
どうするつもりだったんだ?
邪魔はするなと言っておいた筈だろ。
……成程、こうなるって
分かってたって言うのか?
いいか、仮に仕事で一大事が起きても
今夜だけは絶対もう掛けてくるな。
……ああ、そうだ。
あの人より大事なモノなんて
俺には無いんだよ、知ってんだろ!」
電話を切った後、シャンパングラスを
一気に煽ったのを見て俺は再び
ベッドへと戻った。
暫くして部屋へ漏れていた明かりが
大きくなりそして消える。
ベッドが微かに軋み、ゆっくりバウンドした。
背後に人の気配。
だけど決して触れることもなく
僕に添うように寝ているのが分かる。
「桐江さん……寝てる?
……俺がいるのによくもそんなに
無防備でいれるよね」
(…………)
起こすつもりはないらしく
小さな声で今にも消え入りそうだ。
「教えてよ……どうしたら、
貴方を手に入れられるんですか?」
その声はあまりに熱っぽく
甘く、それでいて切なくて。
「…………好きです、俺は貴方だけ」
馬鹿だ、
四堂君、君は本当に馬鹿だよ。
相手は僕なのに。
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