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ハッキリしろよ
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「今日呼んだのは鈴木がどうのって
のは名目で、本命はお前。
お前さぁ、結局どうしたいの?
ダメならダメでちゃんと断れって」
「してるよ」
「相手、伝わってねーじゃん」
「僕なりにちゃんと彼にハッキリ
言ってるし、打つ手は打ってるつもりだよ」
「僕なりねぇ、それが曲者だな」
「…………」
あながち石川の言わんとする事は
外れていない。
僕の態度が一見冷たい言葉で拒絶してるようで、
どこかで許諾もしてるのを否めないからだ。
全部が場当たり的で何も解決してないし
下手したら俺が焦らしてるように
映っているのかもしれない……
“生殺し”
そのフレーズがまた脳裏を過る。
曖昧な状況ほど人は動くのを躊躇う。
僕がこんなんじゃ四堂君が
踏み切れないのも無理もない。
僕は一体何がしたいというのか。
「で、マジどうすんだ
なにか手を考えてるのか?」
まるで考えを見透かされているようで
ドキリとした。
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