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背中
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風太の防衛本能が働く。ホクロを舐めた舌が首筋に向かうのを察知し、咄嗟に体を反転した。腹這いで廊下に身を伏せる。あの初体験の日から、なんだかんだでキスから先に進むのを避けて来た。
「明日、仕事っ!だから」
「うん、知ってる。」
逃げの文句を途中で遮る明るい声。失敗したと悟ったのは、ジャケットを剥がされ、腰をがっちりホールドされたからだ。カチャカチャとベルトのバックルが外され、速やかにズボンのチャックが下りる。あまりの早業に顔が引きつる。
「ちょ、待て!」
案の定、無情にもズボンは膝まで引き下ろされ、パンツの中に手が侵入してきた。
「あっ、…やめ、どこ触ってんだ、っ、」
尻を撫で、股の間からスルリと手が前に回って来る。閉じようと内腿に力を入れたが無駄だった。きゅ、と包まれ、最近の二度の性交渉で覚えた指の感覚に喘ぎ混じりの悲鳴が出る。
「ひぁ、ん、」
「風ぅ太ぁ、かわいい。」
頸にかかる吐息、そして艶を含んだ声。風太の意識が下半身に集中する、熱を帯び始める体は正直な反応を見せ、樹雨の手のひらで大きくなっていく。緩んだ股の締め付けに、樹雨は追い討ちの様に全開のシャツをまくり、舌で背骨を舐め上げた。その効果は実に著しく、そこが弱点だという事を隠しようもなかった。
「ああ、っは、んんっ!」
背中を反らし、ぴくぴくと肩が震える。手の中でギュンと硬度を増すものに、樹雨は眼を細め上唇を舐めた。完全に獲物を狙う顔付き。
「そっかぁ、背中が好きなんだ。」
「や、やめ…ろ、」
昔から背中を撫でられるのは苦手だったが、その苦手こそ性感帯である事を風太も今気付いた。
「ねえ、さっきの声もう一度聴きたいなあ。」
「ひっ、う、…ぃや、だ、」
もう嫌な予感しかしない。弱々しく首を振り、精一杯首を背後に向け樹雨に視線で懇願する。あの、ぞくぞくと背中を駆けて行った快感は今の状況では迷惑でしかない。
「ふふ、照れなくてもいいのに。気持ちいいのバレてるよ、だって濡れてる。」
くちゅ、くちゅ、と音を立ててものを扱く。
「ね?」
言葉につられ、腰を上げた姿勢のまま四つん這いに肘をつき、思わず下半身へ視線を走らせた。ぬらぬらと先走りで怒張したものが光るのを確認する。風太は恥ずかしくて絶句し、真っ赤になった。
「う、」
その背中に、樹雨は容赦無く再び舌を這わせ背骨を辿る。
「あっ、ぁあ、はん、」
刺激に合わせ、ぴく、ぴく、と身を震わせ喘ぐ腕の中の身体。すっかり脱力し、無抵抗なところを反転させ仰向けにさせた。
「んー、邪魔。」
細腕で足を持ち上げ、さっさとズボンとパンツを脱がせると、広げた足の間から伸び上がりキスをする。先程、自分の犬歯で傷を負わせた事を考慮して唇に触れるだけで離れた。その代わりにと、はだけたシャツに見え隠れする乳首に吸い付く。同時に、ぬるつく親指で括れを擦った。
「ぁあっ!」
ピクンと靴下に包まれた足先が張る。感じて紅潮する頬と、潤んだ瞳に色気が漂う。その表情に、樹雨自身の触れてもいないものはますます猛る。もっと感じさせたくて、愛おしい気持ちのまま、ちゅ、ちゅ、ちゅ、と胸にキスマークを散らした。
「あ!っやめ、跡つく、」
「やだ、マーキングだもん。風太は俺のもの。」
「ばかっ!」
その甘さの混じった抗議が可愛らしい。へへ、と頬が緩む。
「ねえ、もっと感じて。」
太腿に手をかけて、風太が拒否している最大の理由であるアナルを舐めた。
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