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キラキラがキラキラ。
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「先生は確かに可愛いし、何もしなくてもそこそこ上にはなっちゃうんじゃないかな。けどそれじゃ駄目。元の人気が低すぎる」
「うるせぇよ」
「ほら、そういうとこ。もっと笑って笑って」
「う゛る゛せ゛ぇ゛よ゛」
「もー。可愛げがないなぁ。可愛いけど」
なんでこいつはこんなに楽しそうなんだ。
目の前でキラキラしたやつがキラキラとした笑顔でキラキラしている。
もうこいつのよくわからないノリに付き合わされるのもイライラしてきた。
気づけば全然見ていない練習試合も終わっていた。
「もういいだろ。教師の時間を拘束するな。」
「もう行っちゃうの?次のデートプランもあるんだけど」
「他のやつ誘えよ」
「先生が嫉妬してくれるなら誘うフリぐらいはするかなぁ」
「あー、はいはい。するする」
ほんと!という声がしたと思えば、柊は携帯電話を取り出して誰かに電話をし始めた。
こいつまじでするのかよ。
誰かわからない電話相手に少しだけ同情する。
電話を切るなり、嫉妬した?嫉妬した?と言いたげなキラキラした目で見つめてくる。
「あ、でも俺先生以外とはデートしないから。安心してね」
「逆に不安だ」
頼むからやめてほしい。
なんだかんだ茶番に付き合ってしまう俺も俺なのか…
もう本当にその場を離れようと思ったその時。
「零ッ!!!!!」
ものすごい勢いで誰かが突っ込んできた。
見覚えのあるユニフォーム…というかさっきまで見ていたサッカー部の服を着たソイツは柊の前まで来ると膝をついた。
餌の前でおすわりをさせられて待たされてる犬のような感じだ。
「試合中ずっっと探しても見つからないから、いないのかと思ったけど。見てくれてたんだ!!」
嬉しそうにはしゃぐソイツは、さっきまで試合でキャーキャー言われていた学園人気ナンバー2の上島だった。
…まためんどくさそうなやつが出て来た。
俺はその場でガックリと項垂れた。
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