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呼び出し。
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「あ、ほたちゃんコレって本当?」
忌々しい新聞をシュレッダーの餌にしてやっていた所、その後ろ姿に声をかけられた。
旭川先生の手元には
またしても俺が書かれた新聞。
「本当ですけど違います」
「うわぁ、どっちなのさー…って、あー…」
秒速のスピードでソレを奪ってやればシュレッダーにかけてやった。
ガガガガガガと元気よく音を立ててシュレッダーは動いている。
よしよし、新しい餌だよ。
残念そうな旭川先生の声が聞こえるけど、どうせ大量に配られてるんだ。
…旭川先生のことだし、後でもらう気だろう。
その証拠に、別に気にしてないとでも言いたげだ…
にやにやとした顔でこちらを覗いてくる。
「人気投票なんて興味ありませーんって感じだったのに、なになに?どういう心境の変化?」
「…あのですね。
生徒に命令される俺の身にもなってください。」
「あぁ、そっかぁ…ほたちゃんかわいそ……僕は可愛い後輩教師に命令なんて事しないからね!!安心してっ!」
きゅぴっと効果音をたててもおかしくないぐらいに先生は純粋なドヤ顔を浮かべてピースを向けてくる。
「この前俺に命令で無理矢理あだ名を押し付けたのは何だったんですか?」
「ソレはノーカウントッ」
本当にワザとなのか違うのか。
この人はいつも楽しそうだなぁなんて、そう思ってしまうほどだ。
返す言葉に迷っていたその時、コンコンと職員室の扉がノックされて、開いた。
扉元には2年であろう生徒。
おきまりのルールである、クラスや名前を言ったあとに用のある先生の名前を呼ぶのだが…
「荒木先生」
俺の名前が呼ばれた。
「あ?俺?」
コクリと旭川先生が頷く。
俺に呼び出しだなんて珍しい、一体なんなのだろうか。めんどくさくねぇといいけど……
とりあえず、よくわからずに生徒の元へ向かうも
なんとなく行きたくないような……
行ったらおしまいな様な…………
そんな気がした。
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