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お昼
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「先輩、今日の弁当なんですか?」
俺の後をついて隣にすわる先輩に聞く。
「今日はねー、オムライスだよ!」
先輩はニコニコしながら弁当箱をあけた。
・・・、なるほど、かぶってる。
「あ、佑心もオムライス!」
「はい、妹が強請ってきたので」
「そーなんだぁぁ!いーなぁ、ひよりちゃん、かわいくて!」
「んー、でも最近は反抗期みたいで…」
俺が苦笑いしながらそういうと、そっかそっかぁと眉を八の字にしていた。
「先輩は兄弟とか居ないんすよね??」
「うん、居ないんだぁ。でも幼馴染が居るから寂しくなかったよ」
そういうと、ほんの少し寂しそうに笑った。
「…そう、なんすね。でも、先輩がお兄ちゃんだったらすげー優しくて良いお兄ちゃんでしょうね」
先輩の寂しい気持ちが少しでも紛れるように、俺は精一杯笑った。
俺と一緒に居る限りは、先輩の顔を曇らせたくなんかない。
「ふふ、ありがとう」
照れ臭そうに頬を赤らめながら、にっこりと笑い返してくれた。
…ぁー、ほんとに天使なのかもしれない。
「……罪だ…」
「ん??」
「なんでもないっす…」
俺は必死にニヤける口元を抑え、昼飯を食べるよう先輩を促した。
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