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虫?
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「そういえば、今日は二人一緒に降りて来たわよね。珍しく」
「ぇっ......、ぁ、いや.....たまたま、一緒に起きたんだよ」
俺は焦って意味分かんない事を言ってしまう。
....そっか、今まではした後ねちゃっても朝は別々に行く様にしてたもんな...。
「そうなの。びっくりしたわぁ、お母さん。二人一緒に来るなんて暫く見てなかったから」
「ぅ、うん。そうだね」
ふー、何とかばれなかったみたいだけど....。
......もしも、俺と陽樹が付き合ってて、もう、....ぇ、っちとかもしてるってばれたら、母さんはどう思うかな?
呆れられちゃう?
それとも、優しい母さんの事だから許してくれる?
分かんないけど、....きっと、言えないままだろうなと思う。
「日向?」
「な、なに?母さん?」
心配したように顔を覗き込んで、声を掛けられた。
「ちょっとぼーっとしてたから、大丈夫?」
「うん、ちょっと考え事してただけ!」
「そう。....なら良かった」
出来るだけ心配掛けたくないから、あんまり顔に出さない様にしなきゃ。
そう思って、母さんに頑張って話題を振りながら話をしてたら、突然母さんが声をあげた。
「そういえば日向......」
かちゃかちゃと陽樹が皿を洗う音を聞きながら耳を傾ける。
「なに?」
「ここ、首の所.....虫にでも刺されたの?」
「首の所....?」
呟くと、母さんは自分の首筋に触れた。
別に痒くはないなぁと思って触れてみる。....けど、何とも無いし見えないからよく分かんない。
「んー、...ちょっと鏡見てくるね。」
「そう。薬はあるからね~」
「はーい」
俺はそう言うと、リビングから出て洗面所に向かった。
......陽樹が皿を洗い終えて、こっそり笑ってるのに気付かずに。
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