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パンケーキに蜂蜜をかけて。2
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そう言うと、さっさと準備を進める翔さん。
俺も動かなきゃと思うのだが、どこに何があるかまだ把握できていないため、動くに動けない。
オロオロしている俺をほったらかして、翔さんはボールと泡立て器を戸棚から持ってきた。
「待ってください!俺がやりますから、翔さんは座っててください」
これ以上翔さんに手伝わせるわけにはいかない。
慌てて翔さんからボールを奪おうとするが、さっと避けられる。
「じゃあ俊樹くんは、冷蔵庫から卵と牛乳を持ってきてくれる?」
「わ、分かりました」
俺は急いで冷蔵庫に卵と牛乳を取りに行く。
「卵は何個ですかー?」
「うーん、じゃあ二個持ってきて」
卵と牛乳を翔さんの元へ持って戻ると、翔さんは牛乳だけ受け取り卵は俺に割るように指示した。
「昨日の練習の成果出るかな?」
とニヤニヤ笑いながら。
ビクッとして翔さん両手を確認したら、片方には牛乳を持っていてもう片方には泡立て機を持っていたから今からは悪戯されずに済みそうだ……。
「何僕の手を見てるの?そんなに触って欲しいの?全く俊樹くんは朝から大胆だなぁ」
「ち、違います!違いますから」
「えー、そーなの?でも失敗しないでよね。朝からカラ入りのホットケーキなんて食べたく無いから」
翔さんのその言葉が妙にプレッシャーになる。
何時もならカラを入れるなどというヘマはしないが、昨日は翔さんのせいで入れてしまったからな……。
翔さんが変なことしてこなければ、大丈夫……なはず。
「が、頑張ります」
俺はボールの淵にカンカンと卵を叩きつけ、ヒビを入れた。
そして、一気にボールの中へと割り入れたのだった。
翔さんの両手が塞がっているからって、思い切り油断していた自分を反省したい。
俺が卵を割りいれる瞬間、俺の首筋にふーっと翔さんが吐息を吹きかけたのだった。
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