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33 (サイカ)
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おかしい…。
サイカは、居間で一人お茶を飲んでいるた。ふと、時計を見ると時刻は5時半。
たしか秋人が風呂に入ると言って出ていったのが4時半。あれから1時間もたっている。
普段秋人は20分程度で風呂からでてくるのに今日はやたら遅い。
なんかあったのでは…。
サイカは立ち上がると襖を開け、長く暗い廊下を歩き風呂へと急ぐ。
サイカは秋人が可愛くてしかたなかった。幼い時から見守っていた彼は義正のおかげか、両親がいないにもかかわらず素直でよく笑う優しい子に育ったと思う。
サイカにとアイスを買ってきてくれた時は言葉には表せないような、幸せでくすぐったい気持ちになって抱き締めたくなった。
彼が笑うたびにこちらも嬉しくなって自然と笑顔になる。
可愛い秋人…。
サイカは脱衣徐の扉を叩く。
コンコン。
「はっはいっ!」
慌てたような声が中から聞こえてきた。
「秋人?大丈夫?随分時間がかかってるみたいだけど…」
「大丈夫です!少し考え事をしていて!」
中から聞こえる秋人の声からは、体調が悪そうな感じはしない。
良かった…大丈夫そうだ…。
サイカは安心すると、秋人に「戻るね」と言って居間に戻って言った。
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