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それからカラスは、秋人とサイカの手厚い看病のおかげか、どんどん元気になっていった。
「カラスさん!サイカさんがもう包帯とっても大丈夫だって!」
「そうか、それは良かった。」
秋人はカラスの体に巻かれた包帯を丁寧にといていく。
包帯の下からは綺麗な白い羽があらわれる。
「良かった!もう完全に治ってますね!」
「二人のおかげだ。」
カラスは嬉しそうにそう言って、翼を広げパタパタと羽ばたく動きをした。
「そういえば、カラスさん、もう本来の姿に戻れるんですか?」
「あぁ、たぶんもう戻れるはずだ。」
「本当ですか!!見たいです!」
カラスは何かを少し考えると、「わかった」と返事をした。
そして、ちゃぶ台の上から畳の上に飛び下りると、その体を震わせる。
部屋の中に突然大きな風が吹く、秋人は思わず目を閉じた。
「うわぁ!」
目を閉じてから数秒……。
風はやみあたりはしーんと静まりかえる。秋人はゆっくり目を開く。
「っ!!カラスさん?!」
「あぁ、そうだ。」
秋人の目の前にいたのは、真っ白い美青年だった。
白くフワフワした髪は短めに整えられていて、右耳の辺りの髪の毛だけ長く三つ編みにされ赤色の硝子ビーズがついている。
目は切れ長の二重で鼻もすっと筋が通り高い、白いまつげでおおわれた赤い瞳は宝石のようにキラキラと輝いていた。
背は高く、おそらく190くらいはあり、筋肉質そうなたくましい身体をしている。その背中には真っ白で引きずりそうなほど大きな翼があった。
着物は白く、胸もとまでがっつり開いていてなんだか目のやり場に困る。
赤色の腰ヒモには、髪と同じ赤色の硝子ビーズがいくつもつけられ、ユラユラと揺れている。
黙ったまま何も喋らない秋人にカラスは不安になり、秋人の側によるとその顔を覗きこんだ。
「秋人…?」
「カラスさん…。」
カラスは、何を言われるのだろうと身構えながら秋人の言葉をまつ。
「カラスさん……。めちゃくちゃ綺麗だしかっこいいじゃないですかっ!!」
秋人は興奮したようにカラスの両手を握りぶんぶんと上下に振り回す。
「背すっごくたかいですね!羨ましいなぁ!かっこいいなぁ!」
秋人からキラキラとした目で見つめられながら褒められまくるり、カラスは戸惑いながら、目尻を赤く染め照れてしまう。
「そ、、そんなことはない……。」
照れのあまりカラスがうつむいたところで、サイカがやってきた。
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