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ぎゃんかわ:犬
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パンパンと空砲が学校内に響く。
今日は市立一宮高校学園祭文化の部1日目。
今日の俺は魔法少女のピンクのワンピースを着てピンクのツインテウィッグをつけています。よよよよ...(泣)
黒井さんはと言うと
『そこのナースさん、注文いい?』
『チェキって撮ってもらえる?』
『携番教えて』
『このあとおじさんと抜けないかい?』
一日目にしてこのモテよう...こいつ…。
まぁ、仕方がない。いつもは絶対零度かってほど動かない表情筋がフルで稼働してて笑顔だし、
『はい、具合が悪いところはないですか?(ご注文をどうぞ)』
『写真?退院祝いにね?(退店時に1枚だけどうぞ)』
『あら、院内PHSはほかの携帯からじゃ繋がりませんよ(お断りします)』
『まだお仕事終わってませんから。それに、患者さんまだいっぱいいますしね(予定あるので遠慮します)』
...演劇部女子、何を餌にしたんだ...。
『あ、プリマミちゃんッ!』
!??!?!?
ちらっと聞こえてきたのは聞き覚えのある声。
ギギギギギって音でもしそうな動きで振り返ってみるとそこには...
「は、灰澤さんっ...。」
アシメヤンキぃぃいいいっ!!
キラッキラな目で見てんじゃねーよ、やめろこっち来るな、近寄らないでくださいまじでっ!!
『結構似合ってるじゃない..か。にしても、力作ね...だな。』
袖のとこやついてるフリルを触りながらアシメヤンキーは感慨深げに俺を眺めて...
『あのナース…黒井?!!??!』
ぁぁぁぁああああああっ、気づきやがったぁぁああっ
やだぁ、見ないでぇ!!俺の可愛い黒井見ないで!?アシメヤンキーがものすごい勢いで猫ちゃんに駆け寄る。その顔はどっか高揚してて目を輝かせている。
『きゃぁぁああっ、可愛いっ、可愛いわぁッ、もうナニコレ、黒髪ロング似合うわぁ、あら、ちゃんとお化粧までしちゃってお人形さんみたいっ。そのガーターベルトわざとね?心配だわぁ変なのにちょっかいかけられてなぁい?』
..........................................。
なんなんだあれ。
周りが静かになったことに気づいたのか、アシメヤンキーの動きが止まる。今明らかにオカマ口調だったよな?しかも、なかなか使い慣れてたよな?
灰澤さんの顔にものすごい勢いで冷や汗だろう雫が浮き上がってきた。
『あ、いや、これは、その...。ごめんなさぁあああああぁぁあああぁぁあいっ!!!』
旋風を巻き起こしながら騒がしい先輩は去っていった
本当になんなんだあの人。
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