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月と蝉と8
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大和side
「まことぉヒック、追いてかないで、グズッ俺、俺っ!」
今にも消えてしまいそうな真琴に縋り付くようにして抱きつく。
俺の気持ちを今伝えないと後悔するような気がした。
「好きなんだよ…真琴のこと…好きなんだよっヒック、だから、、追いてかないでっ」
彼がいなくなってからわかった。普段なら女の子の持つ感情を彼に抱いていたことを。
そんな気持ちを持って早7年がたった。
会えない遠距離よりももっと辛いのを耐えてきた俺に、神様はこれ以上酷い仕打ちをしようとしようとしてる。
ここまで、我慢して夜の深い深い紺色の空に何十回、何百回と手を彷徨わせ、空にパラパラとふりまかれている粒が滲んで見えなくなるくらいまで泣いた俺には残酷すぎる罰だよ。
「それ…ほんと?」
「今更嘘なんてつけないよ」
「グズッ、おれも、すきだよっ」
ぁあ、こんなにも綺麗に泣ける人を逝かせないで、神様。
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