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ねぇ…
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真琴side
「グズッ、ヒック…ふうっ…やまとぉっ、ヒッグッ」
心配になっただけ。ただ心配になっただけ。
俺は大和とつりあってるのか。
大和の隣を歩いていいのか。
大和と付き合っていいのか。
なんどやったって子供を授かれないのに、大和との将来を夢見ていいのか。
今日大学でたまたま見つけた大和に声をかけようとしたら左隣には小さめのかわいい女の子。
髪の毛をふわふわとなびかせて目をきゅっと細めて笑う女の子と大和がすごくおにあいのカップルみたいで、そこから一歩も動けなかった。
相手には俺がほしいと思っても手に入れられないものをすべて持っていて、手を伸ばしてもそのかけらすら取ることができない。
最初からわかっていた。
でも、認めたくなかった。
俺たちは世間一般からしてみれば変な目で見られる存在で、子孫を残せる存在でもない。
親にも、もしかしたら認められないかもしれない。
俺が引かなきゃいけないのはわかってるけど、どうしてもできない。
一度はまってしまったら抜けだせないまるで、蟻地獄のようなトラップにはまって抜けだせない。
ずっと泣き続けて疲れていつの間にか寝てしまい。目を開けると、気づいたら横には愛しい人の背中があった。
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