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「お前、男女問わずにモテたいんだろ?」
葛城はそう話すと彼の顔をジッと見た。阿川はそう言われると、逆に聞き返した。
「あっ、もしかしてヤキモチですか――?」
「なっ……!?」
「可愛いなぁ、葛城さん。そんなことでヤキモチ妬いちゃうなんて、ますますほっとけられないなぁ。ここが会社じゃなかったら今頃、2人で愛を確かめているのに――」
阿川はそう言い返すと、然り気無く彼の手の甲を指先でなぞった。その感触に葛城は一瞬、ビクッと体が反応した。
不意に見せる彼の怪しい眼差しに体が急に熱くなると、葛城は無言で手を払った。
「ふん……!だっ、誰がお前なんかにヤキモチなんか妬くか……!とんだおもい違いだな……!」
彼が素っ気なくそう言い返すと、阿川は余裕の表情でニコニコ笑っていた。その余裕の感じに、葛城は目くじらを立てたのだった。
「安心して下さい。俺は浮気するような男じゃありません。強いて言えば好き人には一途なタイプですから――」
「なっ……!?」
その言葉に葛城は胸がドキッとなると、顔が赤くなった。
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