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月曜日からいつものように、授業がはじまった。
きいろは、あれからアトリエに篭り、必修や出席のある授業以外は家にいた。
みどりは、講義を受け終わると、「みどり!」と声をかけられた。振り返ると、同期の斎藤俊介がいた。俊介は、俺の1番仲のいい大学の友人だった。
「レポートやばいよ。どうしよう、俺単位落としたらあああ」
「昨日、なにしてたの。すぐできるよあれ」
「いや、昨日先輩に飲み誘われてさ、俺潰されちゃって。もう今日も気持ち悪くて仕方なくてッ」
俊介は俺と違って社交的で明るく人柄も良い。
「そういえば、西野と並川さんいてさ、みどりのことずっと話してたぜ。イケメンで寡黙でかっこいいって、俺とは大違いって。お前、覚えてろよ!」
俊介は恨めしそうに睨んできた。
「なんか悪かったな」
「お前、絶対なにも思ってないだろ。あ、悪いと少しでも思ってるなら、今週の飲み会きてよ。西野も誘ってたろ?」
「飲み会嫌いなんだ、知ってるだろ?」
「お前、酒強いだろ。それに可愛いこばっか来るんだぜ。俺お前来なかったらリンチされるよ。カシスオレンジの海に溺れるから」
泣きつく俊介が面倒くさくなってきて、俺は仕方なしに折れた。確か木曜日に飲み会だと言っていたな。きいろは、帰ってくるだろうか。アトリエにそれとも篭っているだろうか。それとも、出かけているだろうか。
面倒なことになったなぁと憂鬱だった。
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