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きいろの隣でチャリを押しながら並んで歩く。都会から来たきいろは、田舎に住むことが嬉しいと言っていた。自然が大好きで、動物が好きだそうだ。
「あ、そういえば、お母さんが挨拶にいったんだ、きいろの家に。出なかったって、留守だったんだな」
俺は思い出したかのように言った。
「......たぶん、出かけてたんだ。今度、こちらから行くよ。」
きいろは、したを向いて言った。
俺もふたつの影を見つめた。
「みどりの家族は優しい?」
「え、母さんとか口うるさくて大変だよ。妹もうっさいし」
そう困ったように俺が言うと、きいろは無表情でそっかと呟いた。
「ねぇ、きいろ、毎日一緒に登下校しようよ」
断られたらどうしよう。俺は不安になった。きいろは、ぱっと顔をあげると、嬉しそうに微笑んだ。
「いーの?みどり。部活とか入らないの?」
「...あ、そっか俺サッカー部入ろうとしてたんだ」
落ちこむ俺にきいろはぽんと背中をたたいてきた。
「俺、生き物研究部入るから、みどりの部活終わるまで待っとくよ!」
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