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きいろは、あぁ言ったものの、やはり隣のみどりのそばでもあの夢をみた。
みどりは、すうすうと寝息をたてている。
きいろは、あの恐ろしい夢から目覚め、安心した。喉が渇いたので、リビングで水をもらおうと、こっそりと抜け出す。
リビングの扉の明かりが着いていた。どうやら、みどりのママとパパは起きてヒソヒソと話しているようだ。
「きいろちゃん、やっぱり元気ないわね。大丈夫かしら」
小声で二人が話しているのを、盗み聞きしてしまう。
「お母さんが亡くなった時期だし、辛いだろう。それに加えて、お父さんも出所したんだ」
「きいろちゃんのためにも、やっぱりお父さんと二人で話すべきだと思うわ。唯一の血のつながりのある人なんだもの。きいろちゃんにきちんと謝罪させるべきだわ」
きいろは、耳を疑った。父親が出所した。なぜ自分は知らずに、彼らは知っているのだろう。
きいろは、静かにその場を立ち去った。みどりも知っているのだろうか。ひどく裏切られた気がした。
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