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アメリカに行っても、この時代、ラインやチャットで通話もできるし、アメリカで色々新しい事を学んでいる彼を見ていると、自然と自分も嬉しくなる。
『会いたい』
そう言ってくれるのも嬉しくて、それと同時にやっぱり会いに行けないのが辛かった。
韓国…せめてシンガポールくらいなら、ゴールデンウィークとかに俺から会いに行くのも可能だったかもしれない。
独身男性の生活と社会人としてのキャリア、貯金は割とあるし、年に1、2回くらいなら平気かも。
でも、そうじゃないから。
アメリカって、そう簡単に行ける距離じゃない。
そして同じく、あの人もわざわざアメリカから日本へ俺に会いに来るだけの暇もないと思う。
それでも俺は大丈夫だった。
あの人も大丈夫だった。
恋人が離れてるから寂しくて浮気〜
なんてことも思った事すらない。
だって、離れていても好きだし、愛してるし、
あの人以外の人と未来を生きるのなんて考えられないから。
「鳴海さん!飲み比べしません?」
「え、何いきなり」
酔いが広まってく中、自分の中にある…
いや、もう無いんだ。
空っぽになった心に全身が冷えていくような感覚を覚えてくる。
酔っ払って、改めて気付く。
俺たちはもう、無いんだって事を。
「バーテンさーん、ウィスキーこの人のと俺のもおねがーい」
3杯目もあっという間に飲み干していた。
俺、結構イケる口だったのかも。
「ストレートしましょ!一気飲み」
「えー、それは流石に俺も酔いつぶれちゃうよ」
「大丈夫ですよ!俺がお持ち帰りしてあげます」
「あはは、それはちょっと避けたいね」
気軽に俺に絡んできて、多分夜のお供的な事を俺に求めてるんだと思う。
少し前ならこんな隙なんて絶対出さないのに、酔ってる上心が弱ってる今、こんな軽い遊びに流されてあげてもどうでもいい…
そう思った。
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