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「えー、鳴海さんってバーテンさんのもんだったのかよー」
「そうそう、だから他所に行ってきてくれ」
「んだそれつまんねーの」
勝手に話を進められて俺も会話に入りたいけど、酔っちゃってまともに何言ってるのか聞こえない。
こんなに酔うのって、あの人がまだ日本にいた時以来かもしれない。
「鳴海くん、気安く知らない人に名前教えちゃダメだよ?」
ふわふわしてる頭を優しい手つきで撫でられて、その温もりが懐かしくて鼻の奥がツンとする。
「ん…ごめんね…助けてくれてありがと」
その手つきは似ているけど、声は全く違う人の声で…
なのにその声に安心して、今ここにいるのがあの人じゃなくて、翼くんで良かったなんて思ってしまう。
「んー…俺がお持ち帰りしちゃっていいわけ?」
そんな穏やかな事を考えていたらいつもみたいにふざけた事を言い出す翼くん。
そんな彼に少し笑ってしまい、
「うん」
そう頷いた。
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