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「時間が欲しい」と言ったハクは俺がうなずくのを見た瞬間に
消えた
『「え?!」』
残された俺とアイミィは予想外の展開にお互い目を見開いた。
「流石ハクだなぁ。俺を驚かせるのがうますぎる」
『ふ、ふん!まぁ、私はハク様のことでしたらこのようなことをするだろうと思っていましたけどね!
ハク様のことは貴方よりわかっておりますわ。』
よく言うよ、今さっき目と口大きく開けて驚いてたくせに。
「じゃあそういうことにしとくよ。
ハクが戻ってくるまで、どうしよっか。あ、夕飯まだなんだ。よかったら一緒にどう?」
ハクが買い物から帰ってきてから随分時間が経っていた。
買ってきてくれてた材料と冷蔵庫を確認して献立を考える。
『まぁ、どうせ暇ですし、食べて差し上げないこともないですわ!
言っておきますけど、普段私は超一流シェフが作るものを口にしていますから、美味しくないものは出さないでくださいませ。』
「はいはい。頑張るよ」
とはいいつつ、
どうせ何作っても美味しいといってくれないのだろうし、適当でいいか。
ご飯と味噌汁、ほうれん草のおひたし、鯖の味噌煮でいいか。ざ、和食って感じでハク好きだろうし。
パッパっと作ってテーブルに並べる。
「お口に合うかわかりませんが、どうぞ」
『ふんっ、地味な見た目ねぇ!なんだか質素だわ!まずはこのスープからいただこうかしら。』
スープって...味噌汁知らないのかよ
『ゴクッゴクッ、ゴクン...はふっ...
...井東、このスープはどうやって作っているのかしら?』
「は?あー、普通に豆腐とかわかめとか入れて味噌とかしてるだけだけど?」
『そ、そう。じゃあ次はこのお魚をいただくわ。
ん?ねぇ、ナイフとフォークはどこかしら?何故か棒が2本しかないわ。』
おいおい...
「俺らはこの棒2本を、こーやって、こうやって持って食べるんだよ。
...まぁ初心者には難しいな。ちょっと待って、スプーンとフォーク持ってくる。ナイフは使わなくても大丈夫だから」
『ふ、ふーん?ニホンジンってナイフとフォークを使わないなんておかしな人達ね!』
ここでは、箸使えないのは恥ずかしいこと、だなんて言ったら意地でも箸使って食べそうだから、黙っておこう
持ってきたスプーンとフォークを渡す
「ほい、いいからこいつらでたべろよ」
『モグ...モグ.............................井東、これはなんて名前の料理なのかしら。』
「鯖の味噌煮だけど?たぶん」
作り方はあってるはずだから鯖の味噌煮でいいはず
『サバノミソニ...』
「ご飯と食ってみろよ、合うぞ?」
実は結構上位で好きなご飯のお供だ
『え、えぇ。..モグ,モグッ...
...しぃ...』
ん?
『悔しい!!何よこれ!全部美味しいじゃない!!!』
お、おぉ。やっぱ、悪魔は和食が好きなのか??
「口にあってよかったよ。」
なんだか不機嫌そうにぱくぱくと食べ続けるアイミィ。
最後にほうれん草のおひたしを口にして、ふっ、と口が緩んでた。多分美味しかったんじゃないだろうか。
綺麗に完食したアイミィはおもむろに席を立ちダンダンっと音を立てながら近づいてきた。
「わお、なに?」
体が触れそうになる前に声をかける。
『井東、あなた私に』
ずいっと体を近づけて、もう体が触れる
そう思った瞬間に
『なにしているんですか。』
冷たい声、愛しい声の持ち主にそっと体が引き寄せられる
「あ、ハク。おかえり」
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