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28 隣の席
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←隣の席→
今日もハクに送りだされて会社に来ている。
仕事中なんとなくコーヒーを飲んでるが、いつもコーヒーがなくなった瞬間に誰かが「おかわりもってきましょうか?」と声をかけてくれる。
別に自分でいれれるのでお断りするが、なんてタイミングがいいのだろう。
「井東さん、いつもいつもタイミング見計らって頑張ってますね、皆さん」
笑いをこらえたような声で話しかけてきた隣の席に座っている新田。
まだ新人と言えるほど最近入ってきた貴重な男性社員だ。
貴重、というのはなにもこの会社に男性が少ないわけではなく、なぜか俺の周りの席は女性社員が多いのだ。
「何を頑張ってるのか知らないけど、
手を止めないでさっさと仕事した方がいいんじゃない?」
正直ハク以外の奴なんてどうでもいいわけで、話しかけられてもわざわざ返すのがめんどくさい。
「ちぇー!なんか俺に対して冷たくないですか?女性社員には多少ニコッとするのに!
井東さん普段あんまり笑わないからふとした笑顔にみなさんやられるんですよ!」
「そうなのか、どうでもいい。」
本当にどうでもいい。
なんで俺がこいつに笑いかけないといけない。
女性社員に対してはそれぐらいしないと逆にめんどくさそうだから笑ってるだけだ。
「井東さん指見たところ結婚指輪ないし、結婚してないんですよね?
狙われてますよ?
なんなら俺が虫除けとして付き合いましょうか?」
ほんとにこいつはいけ好かない。
なんだか言うこと言うことに腹が立つな。
「結婚はしてないが、虫除けなんか必要ない。
悪いが間に合ってる。」
いっさい新田のことなど見ずPCで作業しながら答える。
「...それって、誰か付き合ってる人とかいるってことですか?」
新田がそう聞いた瞬間なんだか周りがざわっとなった気がする。
何だ急に...?
はぁ...めんどくさい。もういっそハクにプレゼントでおそろいの指輪買おうかな...。
そしたらこういう質問はされないですむのか...?
とりあえず
「恋人がいる。
もういいだろう?本当に仕事にもどれ。」
恋人だが、なんというか人ではない。
恋悪魔...?
なんか違うな、まぁいいか。
さっきの返事のせいで
なにやらめんどくさいことが起きるとは知らず、今日はどんなプレイをしようか考えてたことを後で少し後悔する.......
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