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俺は今何を聞いた?
ハクがなんだか焦ったように玄関に向かいその後ろをついて行った。
このタイミングで来るやつって大概なんらかのことがあるやつだからな。
玄関に近づくとなんていうんだろう、アニメ声?みたいな甲高い、女性らしいというより子供っぽい声が聞こえてきた。
なんだか揉めてる?
うちに女性が来るってことはあまりないことで、
会社の人かな、って思ったけど会社の人がこんな大きな声出すはずはないと思うし、
ハクもなにか言い返しているような気もした。
こっそりついてきたみたいなものだから少し離れて聞いてたけど、気になるからもういっそドアまで行っちゃえ。
忍び足でね。
『俺、前言ったよね?
もう君と関わりはないことになってて、これ以上俺に構わないでって。』
あと5歩でハクに触れれる、って距離のところで吐くが放った相手を突き放すような冷たい声と言葉。
あれ、俺、?
ハクは基本、「私」が一人称だが、甘える時やSEX中は自分のことを「ハク」っていうこともある。
俺にもらった名前をいたく気に入ってくれているようで、とても可愛いんだけど
俺、ねぇ。初めて聞いたなー。
なんて軽く嫉妬していたら
今までハクの体で見えていなかったアニメ声の持ち主が
ハクに抱きつきながら
『私はまだ諦めておりません!
何度あなた様に振られたとしても、絶対に絶対に、私は!
あなた様の婚約者にまた戻って、結婚していただきます!』
...なんて、俺が本気でキレるには十分なほどのセリフを言ってくれた。
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