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上地と高橋
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(最近、本編でようやくLOVEを書けるようになったからか、ムラムラします(変態か)。そして、パラレルを書いて感じたのが、案外この組み合わせも悪くないなって…『え?』て思われましたら、すみません(^^; やたらと前後編ばかり続いたので、パラレルもう少し後にします~待って下さる方がいたらいいのだけれど(汗))
恋愛男子2の秘かなテーマ。
なるべくカップルを作ってやりたい……皆様のご感想や反応を見ながら、日々模索しています。
あ、だからと言って、彼らがカップルになると言う訳ではありません(未来は未定)。
「なんや、高橋やないか」
「…………………はい?」
高橋の一日は、大和で回る。
とある平日の午後。
高橋は、大和が学校へ行っているうちにと、行きつけのテーラーに立ち寄った。
高橋やないか。
呼ばれて振り向いた高橋は、そこにいた男にギョッとした。
まさか、こんな場所で会うとは思いもしなかった。
「か、上地組長………………」
白洲会の組員を数人引き連れ、威圧感たっぷりの大親分。
上地丈一郎が、自分の背後に立っていた。
嵩原と違って、一目でヤバい人間だとわかる、ヤクザの中のヤクザ(言い換えるなら、嵩原は一見ヤバく見えなくてヤバいから質が悪い気もする)。
格式高いテーラー内の空気が、一気にピリッと張りつめた。
さすがの高橋も、平静は装っても緊張する。
一対一で会うことなんて、初めてじゃなかろうか。
これまで、嵩原がいい意味でクッションになってくれてたのが、よくわかる。
側にいると、威圧感が半端ない。
「お久し振りです、ご無沙汰しておりました」
それでも、高橋は直ぐに頭を下げ、自分から挨拶に出た。
敵対しようが何だろうが、礼儀のならん輩は嵩原が嫌う。
上地ほどの組長を軽くあしらえば、そのお怒りも相当であろうし、自分の立場を考えるなら、それが当然の行為だと真摯に受け止めているからだ。
「ああ、久し振りやの……………嵩原付きが錦戸に代わって、あまり見ぃひんようなったからな。元気にしとったか?」
「そうですね…………親父から離れてしまいましたら尚更でしょうか。ありがとうございます………この通り、元気にやっています」
「そうか、そら良かった」
何気ない会話。
だが、上地に付いて来た組員達は、高橋以上に緊張していた。
上地の邪魔にならぬよう、少し距離を置いて見張りをしているが、彼らからしてみたら高橋も立派な大物。
竜童会の実質No.2とも言うべき実力者の登場に、自ずと神経は尖る。
粗相をしてしまっては、上地の恥になってしまう。
「………………で?今日は、お前の用か?」
上地は懐から煙草の箱を取り出し、そこから一本だけを咥えると、ジロリと高橋を見つめた。
それが、また恐い。
些細な仕草だが、相変わらず表情から心理が読み取れない上地の態度は、高橋へも嫌なプレッシャーを与える。
でも、負けられない。
例え、相手が大物でも怯んだら終わり。
この時点で、高橋の背中にあるのは、嵩原や大和と言った竜童会。
弱味は、見せられない。
「いえ、若のネクタイと親父のYシャツを新調に」
「へぇ…………ご苦労な事やな。お前がおらんと、嵩原らは何も出来んのちゃうか。たまには、休み位もらえよ」
「私は、お二人に尽くせたらそれで本望です」
「は……………高尚なこった」
鼻で笑う上地が、高橋の視界を埋める。
意外と、上地は話してくれるんだな。
親父以外は無理やと思うてた……………。
何を考えているかわからないが、心なしか関西にいた頃より接しやすくなった気もする。
「すみません、上地組長……………そろそろ若のお迎えもありますので、私は……………」
「おう、もうそないな時間か。若頭にも宜しゅう言うといてくれ……………たまには、サシで呑もうてな」
「はい、是非伝えておきます」
それが、社交辞令かどうかは不明だが、高橋はオーダーの控えが入った封筒を店員から受け取ると、上地へ会釈をして組員達の間を抜けようと足を進めた。
ガタッ…………………
とその瞬間、偶然足元に置かれていた荷物に足が引っ掛かり、高橋の身体はバランスを崩す。
「………………っ!?」
咄嗟に腕を伸ばして、高橋は近くのカウンターへすがろうと試みた。
「高橋……………っ!」
だが、それよりも早く、高橋は別の力によって救われる。
「ぁあ………………っ」
店内に響く、組員達の声。
突然の事に、組員達は思わず声を上げ、目の前の光景に顔を赤くした。
「え………………」
「大丈夫か、高橋」
「か…………上…………」
グッと抱きしめられた、身体。
頬へは上地の息がかかり、互いの熱が伝わる程それは密着している。
「働き過ぎやろ……………らしくねぇ」
「す、すみません……………」
高橋は、上地の腕によって支えられ、崩れる前に抱き寄せられていたのだ。
それが、何だか色っぽい景色を生む。
動揺する高橋の腰へ回された、上地の手の位置。
伏し目がちに上地へ礼を言う高橋が、とてもエロく感じた。
「気ィつけて帰れや………………」
「はい。ありがとうございました………失礼します」
いいものを見た。
組員達は、皆そう思った。
あの高橋が戸惑いながら上地に抱かれる姿は、かなりレアで興奮する眺め。
店を出てからも、あらぬ妄想のネタになったのは言うまでもない。
上地と高橋。
美味しい………………。
組員達の卑猥な想像力は広がる。
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