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男娼とヤクザ/シーズン3(第4話)
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※R指定入ります(すみません、あとちょっとだけ)。
「これ、登録しておけ」
「………………え?」
一晩中嵩原に抱かれた、朝。
大和は、いまだベッドの上で横たわり、身体のダルさと闘っていた。
今までにないセックスを体験した、爪痕。
捻挫の痛みより、ヒップの奥の疼きとイカされ過ぎた為にきた手足の痺れ、力の入らない腹筋。
何もかもが初めてで、嵩原が横で差し出す紙切れも上手く受け取れない。
「ぷ……………大丈夫か、お前」
「だ、大丈夫なわけないやろ…………手、震えてる」
「ホンマや……………ガタガタやないか」
それでも、嵩原の笑顔が大和のハートをキュンと締め付ける。
嵩原は、やっぱり格好良い。
色んな男に抱かれたが、ここのレベルは別格だ。
見上げる瞳をキラキラ輝かせ、大和は膨れっ面をしながらも嵩原の姿に見惚れた。
だって、今日から自分はこの男の情夫。
こんな景色、これからもっと訪れる。
「わ…………笑うな………っ。誰のせいやねんっ」
「あ?俺のせいか?お前が、えろう誘うからやろ……ほら、まだここズルズルやぞ」
「あっ………ん……あ、あかんて………っ……ぁん」
グイッと自分の身体を抱き寄せ、再び下半身をまさぐってくる仕草さえ悦びで溢れる。
散々嵩原を飲み込んだ孔なんか、そのゴツゴツした指で触られると、あっという間にグチョグチョと音を立てとろけてしまうのだ。
「気持ちええか?……………大和」
「ぅんっ……んっ…………気持ち…ぃ……ぁ、あっ…嵩原ぁ…………や…ぁ」
激しい夜の後だろうと、もう2、3発はイケそう(気持ちだけは)。
「フッ……………お前がええ声出すから、俺も挿れとうなってきたわ」
「も………あっ…ぁ…ダメ……身体もたん……から…っ…」
「うるさい………………お前の声が悪いんや」
ギシ……………………
「ひゃっ…………あっ…あぁっ!」
だがしかし、イケそうな気持ちは、あっさり本当にイカされてしまった。
嵩原は抱き寄せた大和の片足を上げ、横から一気に固くなった一物をねじ挿れた。
ギシッギシッと激しく波打つマットに揺らされ、大和は再び嵩原のテクニックで絶頂を味わう。
「はぅっ………あっ…い………いぃ……っ」
「これからは、身体なんぞ売るなよ……………お前は、俺だけに抱かれるんやからな。金もやる……………準備が出来たら、ここへも住まわせる。一生、俺の為に生きろ……………俺も、お前の為に生きてやる」
「ぁ…あっ………ぁん………嵩……原……っ」
後ろからクリクリ乳首を弄られ、突き上げられるリズムと低い嵩原の声が相俟った、心地好さ。
一生、嵩原の為に生きる。
一生、自分の為に生きてくれる。
大和は振り向き様に目一杯首を伸ばし、嵩原の唇を貪った。
「ん………はぁっ……嬉し……っん…嬉……しぃ」
「ああ……………それで、ええ…………」
それで、ええ。
そこでまた、ヒップの奥がキュウと締まった。
こんな幸せが、あっていいのか。
どんどん嵩原に堕ちていく。
「アホ、締め過ぎんな……………出るやろ」
「あっ…………ぁ…嵩原………っ」
そんな大和を抱きしめ、嵩原は呆れたように笑った。
当然、スイッチの入った身体は昂りを抑えられず。
ここから朝の情事が始まり出したかと思うと、大和は嵩原の腰の上に乗らされ、根限り突かれ続ける。
もう出ない。
多分、夜から朝までの間で、セックス20回分位は色んなモノを絞り出さされたと思う。
さすがに、大和も完全に力尽きた。
結局のところ、嵩原が渡したかったのは、自分の携帯番号が入った名刺だった。
『会えなくても、毎日電話しろ』
情夫は、束縛から始まるらしい。
「何や……………まだ気になっとんか?」
関西でも有数のオフィス街。
大和が嵩原の腕に包まれている頃、既に動き出した街は、慌ただしく日々の仕事に追われていた。
そして、この辺りでも一際目立つ、高層ビルの上層部にオフィスを構えた彼もまた、忙しい業務を担う。
「何の話だ……………」
大きな窓から降り注ぐ朝日を背に、パートナーの言葉にムッとする、彼。
「よく言うわ………………昨日の夜、あの子供見てから機嫌悪いクセに、山代副社長」
「お前な……………」
長い綺麗な髪を束ね、目を吊り上げても尚、美しい。
山代副社長。
そう呼ばれた美男子は、昨夜嵩原と消えて行った大和を見てしまった、山代だった。
「わかりやす……………そないにええかな、あれが」
「お前にはわからないよ、錦戸」
それから、不機嫌な山代をもろともせず、相手している男の名は、錦戸。
山代の仕事上のパートナーであり、今いる会社のトップ、つまり社長でもある。
「わからないねぇ………………お前に言われて色々調べてやったけど、全く魅力なんて感じへんな。痩せこけた、ただの男娼やで?いくら俺がノンケでも、抱く気にはならん」
「そもそも、ノンケにわかってもらおうなんて、俺は思っていない」
「勿体ね………………せっかくの美人が。男を探すにしても、もっといいのがいるやろ」
ふて腐れながらデスクを片付ける山代に歩み寄り、流れる髪に触れる意地悪な瞳。
「もっ……………からかうな!」
「クスクス……………悪りィ♪」
振り払う手をヒラリと避け、山代の怒る姿を楽しんでる。
微笑む錦戸からは、そんな心理が見て取れた。
「………………で?どうすんや…………あのまま放っておくつもりないんやろ?」
「当たり前だろ………………大和は、俺が愛すんだ。あんなヤクザに取られてたまるか…………!」
「怖……………必死やな」
必死やな。
必死だよ。
手にした書類をグシャリと握り、山代は遠い窓の外を眺める。
「だって、あいつが俺を変えてくれたんだ……………嫌でも必死になるさ」
大和が、山代を変えた…………。
それは一体、何を指すのだろうか。
〖今回の登場人物〗
※錦戸……山代の仕事上のパートナー。ノンケらしいが、その真意は見えず。
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