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猫ちゃん
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「あっ、待って!猫ちゃんの世話しないと」
「あっ」
俺も忘れていた。
猫ちゃんとは学校でこっそり飼っている猫だ。今は飼ってくれそうな人を探している。
本来学校で飼うべきじゃないしな。
目的地に向かう。草の生い茂るところ。体育館倉庫の裏なのだが、草が高くそびえ立っているので、ここに入ろうとする人はまずいないだろう。そもそもこんなところがあることを知っている人自体少ないのだ。
その生い茂った草の中に入ると、人が3人くらい入れそうな隙間がある。そこに猫がいる。
「猫ちゃーん」
理央が甘い声で呼びかけると猫がにゃーと言いながら理央に寄ってきた。
「かわいいよー。飼えるなら飼いたいくらいなのにー」
理央も俺もマンション暮らしで動物は禁止されていた。他の人に当たっても学校の寮で生活している人や動物が苦手な人でなかなか飼ってくれる人が見つからない。
「こんな都合のいいところがなかったら多分世話もできないまま保健所行きだったかなぁ・・・」
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