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ようやく始まる
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真っ暗で何もない世界にいた。ただ一つ目の前にある机を除いて。
その机には電子辞書のようなものが一つ置かれていた。理央はそれを取る。
「ゲームが始まったね!」
理央は楽しそうだ。
「でもおかしくないか?」
「何が?」
「だってこれってゲームに入る設定の小説だろ?ならまずそのシーンから入るんじゃないのか?」
理央が、ああ、それはね、と言いつつ俺を見る。
「ゲームに入るまでの話は固定させてるから、僕たちがやるのはゲームの世界だけだよ」
理央は電子辞書もどきを操作している。すると機械音が聞こえてきた。
『初めまして!わたしはPCです!まずはあなたの性別を教えてください!』
性別・・・。理央は女の子でやるつもりだろう。理央が話していたのは男だったし。
「ちなみに男を選んだらどうなるんだ?」
「ん?伊坂さん、宇飼さん、江藤さんが攻略対象だよ」
ああ、そこまで考えてたのか。この3人はよく理央と一緒にいる友達だ。
確かにレベルが高いとか聞いたことがある。俺には理央の仲間がいるようにしか見えないけど。
「あれ?」
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