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イケメンそろう
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金城先輩はやっぱり図書館にいて、泉くんは教室にいてくれた。
金城先輩も泉くんも僕についてきてくれた。
事情はまだ話してない。人がいる空間で極力僕のことはいいたくないんだ。
こんな格好をしておいてなんだけど・・・僕は男なのに女っぽいことを生んだ親に蔑まれ、小説の世界に入る能力を気味悪がれた。
今はどっちも認めてくれる人がいるけど、みんながそうじゃないってことはよく知ってる。
知ってるうえで僕は女の子の格好をしているんだけどね。
到着すると、すでに安達くんはいた。
三条先生は絢ちゃんに何かを言っていた。
耳を澄まして聞いてみると、ケータイを使うなといった内容を永延と言っている。
だけど僕たちに気が付いたら、すぐに説教は終わった。
安達くんがすごい嫌そうな顔をしている・・・。三条先生が説教している中一人で待機してたんだもんね・・・。ちょっと同情した。
「なぁ、桜井、何の用なんだよ」
安達くんが絢ちゃんに話しかける。そっか、同じ学科で同じクラスだって言ってたね。
「色々あったのよ。信じらんないかもしれないけど、ちゃんと理央の言うこと聞いて」
僕は深呼吸をする。
大丈夫、大丈夫。翔ちゃんを助けるためなら・・・。
「翔ちゃんを恨んでいる人・・・を探さないといけなくなったの・・・。だから4人に来てもらわなくちゃいけなくて、それでその」
頭の中がごっちゃになってて、自分でも何を言っているのかわからない状態。
3人は多分はてなマークを浮かべている。
ちゃんと説明しないと。
「この中に、翔ちゃんがいて・・・」
本をさし示す。
3人の顔は見れない。
「翔ちゃん・・・って中村のこと?」
僕は泉くんのその言葉にうなずく。
安達くんと金城先輩は誰なのかわかってなさそうな顔をする。
「ほら、よく渋谷の隣にいる小さいやつだよ!」
泉くんのその説明だけで2人は理解したのか、ああ、と言っていた。
僕は話を続ける。
「この本は・・・その・・・今いる人をモデルにしたお話しなの。その影響で、翔ちゃんを恨んでいる人がこの本に閉じ込めたいって思ってるらしくて・・・このままだと翔ちゃん死ぬの。でも誰かわからないから、お話し聞こうと思うの」
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