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安達くんと中村くん
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「えっと、部活中に呼び出してごめんね」
「別に・・・そんなの言ったら桜井もそうだし。そこは怒ってねぇよ。あとはもう最後のストレッチと片付けくらいだしな」
怒ってないといいつつ僕を睨みつける安達くん。怖いなぁ。
いつも不機嫌っていうか、どこか近寄りがたい雰囲気を出している。
それでも女子は寄ってくるけど。
「ただ三条先生と桜井の説教をただ見てる時間が苦痛でイライラしてただけだ」
「あははーごめんね!」
絢ちゃんはにこにことしながらそういった。
「本題に入るけどいい?」
「どーぞ。てか許可いらねぇよ」
「中村翔って知ってる?」
「知ってると言ったら知ってるけど」
僕も絢ちゃんも見ないで、どこを眺めるわけでもなく、冷たい声を出しながら言った。
「そりゃ渋谷理央は一時期噂になってたし、その隣にいるやつも自然と目立つだろ。でも顔もよく覚えてねぇし、名前も初めて聞いた」
「んーそっか」
普通の人なら、翔ちゃんの認識はこんな感じだろうな、と思いながらメモを取る。
「あたしと中村が話しているのは見たことある?」
「あるかもしれねぇな、中村って単語は聞いたことある気もする。でも休憩時間は基本寝てるし具体的には覚えてねぇわ」
絢ちゃんの質問にもテンプレ気味のことを言った。
確かに、普通教室にクラスメイトの友達が来ても、何度も来てるわけじゃない人なら顔も覚えないよね。
窓側にも強いたらなおさらそうかも。
「ありがとう・・・泉くん呼んで切れくれたらうれしいなっ」
「別にそんくらいはするし」
安達くんはドアを強く閉めた。ちょっと大きな音がする。
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