アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4章ー2
-
金城先輩とは相変わらず毎日勉強している。
ただ、あの展示会に行ってからちょっとだけ変わったことがある。
それは、金城先輩は会話をしてくれなくなったことだ。
いつものように分からないことがあったら教えてくれる。
すごく分かりやすいし、ありがたい。
でも、それ以外の会話は0に近い。
嫌われたわけじゃないはずだ。
嫌われたのであれば、こうやって勉強会すらできないんだから。
だけど何を話しても、ごめんとしか言ってくれないのは地味につらかった。
「そろそろ時間だね。それじゃあ」
金城先輩は逃げるように図書館を出ていく。
その背中を俺はただ見ることしかできなかった。
確かにもうすぐ受験だ。
金城先輩は医者になりたいのだから、その分勉強しなければいけないのも分かってる。
でも前に言ってた。
たまに話しかけれくれると嬉しいって。
・・・もし、嫌なら。
もし俺が迷惑をかけているのであれば。
勉強会は終わらせたほうがいいよな・・・?
金城先輩の口から俺を拒絶する言葉を聞くのはつらいけど、金城先輩の迷惑になる行動は避けるべきだろう。
明日、ちゃんと話すか。
今日話さないのは覚悟をきめるため。
正直本当にあのふわふわした人から拒絶の言葉を聞くには覚悟なしでは俺には無理だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
92 / 154