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体がとにかく熱かった
熱くて熱くてしょうがないのになぜかガタガタ震えてくる
タイルの床は冷たくてそこにぴたりと顔をつけるとひんやりしていて気持ちよかった
腕はいまだに痺れるような感覚で力が入らない
足もなんだかずっと脈打つようにズクズクと痛んでいる
そのせいなのか体がずっと重たくて壁にもたれていたはずなのにずるずると引き寄せられるように床に寝そべってしまった
彼が出かけてしまったからまたいつもの部屋に逆戻り
窓から日が差し込むのが見えるのに体がどうにも動かない
いつものように外を眺めて彼の帰りを待っていたいのになぜか指先一つ動かすのがつらかった
へんなの
うごかないや....
ゆっくり瞬きをしながらいつもと違う自分をかすかに感じ取る
次第に見えているものが歪んでみえる
目の前にあるのは真っ白な壁なのに、チカチカ色が点滅して見える
壁だったはずなのにぐるぐる回って天井が見えるのはなんでだろう
ここはいつもの部屋じゃないのだろうか
少年は急に怖くなって声を出してみた
だけどカラカラに乾いた喉が擦れるだけで音がまるででなかった
体がドロドロに溶けて流れていく気がして、もし彼が来た時に全部溶けていなくなってしまってたらどうしよう
見つけてもらえなかったらどうしよう
そればっかり考えていた
なんだかすごい眠いのに寝ようとすると体の痛みで目が覚めてしまう
いつもは寝てきたら痛みが減っているはずなのに
じわじわと痛みが増している気さえする
そのうち部屋がだんだん暗くなってきて一日が終わっていくのが分った
微かに物音が聞こえて彼が帰ってきたことが分ったのに、やっぱり体が動かなかった
本当は駆け寄って抱きついて、全身で会いたかったことを伝えたいのに
今日はなぜか起き上がれないし、声も出せない
おこられるかな
きらわれるかな
またいらないってされるのかな
頭の中が嫌いなことで溢れていく
彼は少年に近づくと手の平をおでこに当ててその体温を感じていた
手の平が冷たくて気持ちいい
もっと触ってほしい.....
彼はぐったりと横たわる少年を抱き寄せて抱え、自分の部屋に連れて行く
彼の胸に顔をよせると今まで眠れなかったのに安心するように少年は眠りに落ちていった
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