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遥の心境
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なんだかんだで結局僕が会長になったけれど。
二ノ宮君ものすごっい睨んでたなぁ
本当にごめんなさい。
役員同士で自己紹介した時なんて、みんなからこいつ誰だよオーラがバンバンで、いたたまれなかった。
なんとか今もやれてるけど、
うん、仕事はちゃんとやってくれるんだよね。
「遥、この資料のチェックお願いします」
「あ、うん」
いつも敬語の副会長紀田君。
「かいちょー、これコピー10部でいーの?」
「あ、一応予備で5部作っといてくれる?」
軽いテンションの会計橋倉君。
「は…る、ここ、さ…いん」
「ん?あ、サインだね。はい」
ゆっくりと話す書記の藤塚君。
資料とか、色々仕事があってたいへんだけど、今のところは順調だと思う。
最初は家柄もよくわからなかったせいか鈴原君なんて呼ばれてたりもしたけれど、絶対的に僕の家の方が彼らの下に決まってる。
なんとか説得して紀田君と藤塚君は呼び捨てで、橋倉君は会長になった。
しばらくしてわかったのは、紀田君は誰にでも敬語らしいこと、橋倉君はチャラ男っぽい見た目に反して結構真面目なこと、藤塚君は喋り方を気にしていること。
どれでも、僕は別に気にしないしむしろ個性だと思う。
最初はなんでこんな人間がって思われて何かされるかななんて心配したりもしたけれど
みんな優しくて普通に接してくれて、会話も楽しい。
親衛隊から何かされないかなーって思ってたけど、逆に僕の親衛隊ができたらしい。
多分、人数とてつもなく少ないと思うけど…
今はこの生徒会は僕の気が緩める場所だ。
時々風紀が間違いの指摘とかに来るのが、ちょっと怖い。いやすごく怖い。
二ノ宮君、怒鳴るから。
間違いのせいだけじゃないのはなんとなくわかる。
「さて、と。じゃ今日は終わろっか」
今日の仕事がひと段落ついて僕が終わりを告げるとみんなはそれぞれ返事をして席を立っていく。
さて、僕も帰ろうかな、と席を立った時にひらり、と足元に1枚のプリントが落ちた。
ん?と思って見てみると、
「あ、これ今日までに風紀に持って行かないといけないやつだ…」
まだいるかな、二ノ宮君
どうしよう、怖いな
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