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風紀委員室
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「あの…生徒会、です」
風紀委員の今日までの資料を見つけて、急いで持ってきたけれど、、、
どうしよう、すごく帰りたい。
「あれ、誰かと思えば会長さんじゃないですか」
風紀委員室のドアを開けると中には副委員長の桜月直人君が帰る準備をしていた。
部屋には副委員長、だけ?
「あ、えっと、今日までの資料持ってきた
んですけど…」
「あぁ、委員長なら奥にいますよ」
「ありがとうございます」
本当に、帰るのにすみません。
奥の部屋に入って、ドアを叩く。
なんで部屋の中にまた部屋があるんだろう?
思ったけど、ここの学校って何もかもがデカい。
特に、生徒会は最上階一個下、風紀委員は最上階二個下の部屋で許可された者しか入れない。
生徒会室とか、扉から大きいし、シャンデリアついてるし…
あれ、それは風紀委員室も同じだったな
それで普通にしてるみんなが凄いよ
あ、ちなみに最上階は理事長室だ。
深呼吸をする前に「誰だ」と声がかかった。
「あ、すみません、鈴原です。
今日までの資料を届けにきました」
「…あぁ、入れ」
一瞬の沈黙と、回答。
やっぱり、下校ギリギリできたこと怒ってるのかな。
ドアを開けるとまたまたおっきな部屋が。
これもうスペースの無駄遣いだよね…
「ごめんなさい、ギリギリで持って来ちゃって」
「いいから、早く寄越せ」
「あ、うん」
渡すときちょっと睨まれた。
怖い、うん怖い。
風紀委員長、二ノ宮真人。
この人は僕を敵視している。
僕全くもってそんなつもりはないんだけれど、仕方がないというか、これは前生徒会長を恨んでもいいレベルだとおもう。
「おい」
資料に目を通した二ノ宮君がいきなり顔を上げて言った。
眉間にシワがよってる時点で怒ってますよね?
「何か間違いがありましたか?」
僕が覗き込むと、二ノ宮君はここだ、と言って指を指す。
「ここ書いてないぞ」
本来そこは僕が書かなくてはいけないところで、
「あっ、ごめん!すぐ書き直してきます!」
訂正するために紙を二ノ宮君の手からとって部屋から出ようとしたけど、いきなり腕を掴まれて、
「時間ねぇんだから、ここで書いてけよ」
と、言われました。
それもものすごく嫌そうな顔で。
あぁ、きっと二ノ宮君も早く帰りたいんだな、と思ったり。
でも時間がないのは確かだから、そこは言葉に甘えさせてもらおう。
二ノ宮君からペンを貸してもらい、すぐさま書く。
丁寧なんてくそったれさ、早く帰りたいんだ。
「はい、できました」
僕が出来上がった資料を差し出すと、
「ん、ご苦労」
って言って受け取られた。
終わった、終わった頑張った。
さぁ、帰ろう。
その後は部屋から出てすぐに帰る僕。
二ノ宮君って、やっぱりちょっと俺様気質入ってるよな、と呑気に考える僕はすこしは慣れてきたのだろうか。
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