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廊下でばったり
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なんだか慰められた男子会が終わって、
せっかくだから下の階の自販機でジュースでも買っていこうかな、と思ってただいま、自販機と睨めっこ中です。
結局、ただお菓子とか食べで喋ってただけなような……
でも、また次やるときもお誘いしますね、なんて紀田くんに言われて浮かれるのも無理はないと思う。
それより、うーん、どれにしよう…
ココア?コーヒー?炭酸??
とゆかなんで上の階には自販機ないのかな?
よし、ココアにしよう。
お金を入れて、ココアを押そうとすると、別の手が入ってきて押した。
そしてそのまま出てきたココアを取って開けようとする。
ん?チョットマッテ、ちょっと待って!?
「あの、それ僕のお金で……」
「ん?………お前かよ」
僕のお金でココアを買って飲もうとしたその人は、二宮君。
もうなんか色々泣きそう。
なんか思いっきりため息つかれるし….
「おら、お前のなんだろ」
と言ってココアを差し出してくる二ノ宮君、
もう飲み口半分開いてますけど……!?
「だ、大丈夫ですよ。差し上げます」
「は?いるから呼び止めたんだろ?」
…………ごもっともです。
「い、いやもう開けちゃってるから、飲んでください」
「…あーそうか、俺が取ったものは嫌だってな。悪かったな」
「え、あの、そういう意味じゃっ」
えっと、なんかすごい勘違いされてませんか
「わかりました、貰います!貰いますから!」
「お前がいらねぇつったじゃねぇか」
なんなんですかこの人!?
「っ、もう貰ってください!」
「ったく、なんだよ……」
自販機の前に用意してあるソファに座ってココアを飲み始める二ノ宮君。
僕のお金………
「……ん」
「ん?」
このまま部屋に戻ろうかと考えていたら目の前に150円が出てきた。
いや、出てきたというか、二ノ宮君が差し出してきた。
「え?」
「お前の金だったから」
「あ、はい」
あれ、気にしてたんだ……
「早く取れよ」
「あ、ありがとうございます?」
「早く部屋戻れよな」
「はい。あ、ちゃんと休み取らないと駄目ですよ?疲れてるみたいですし」
二ノ宮君からもらった?お金でココアを買って、部屋に戻る前にそう言うと、二ノ宮君は一瞬止まった後、「余計なお世話だくそっ」
って言って走って行ってしまった。
ちょっとだけ傷ついたんだけど、
照れ隠しってことにしておいていいのかな
それなら可愛い方なのか。
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