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告白と勧誘
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バレた。
ハメられた。
そういう考えよりも、どうしようという考えの方が早かった。
「まさか、親がねぇ」
腕を組んで俯いてしまった僕を見る。
「他に知ってるやつは?」
「いません…」
他人になんて言えるわけない、と心の中で思う。
「あれ、真人は知らないのか」
なぜそこで二ノ宮君が出てくるのだろう。
彼は知らない。知らないはずだ。
そう返すと、ん?と先生は難しそうな顔をした。
聞いた話じゃ、この前会った時怯えてたらしいから関係あるのかと思ったが……と言う。
驚いた。
それを話されていたとは思わなかったから。
あれはなんだったんだ?と聞かれるけど、言いたくない。
「いや、あれは……」
「もう観念しなって。言え、全部」
俺様がここで障害になるとは…
ふぅ、と詰めていた息を吐き出した。
「ちょっと問題が出来て、理事長室のところで父さんに会ったんですよ。
そこで、まぁ、色々と…首、しめられたり…」
そのあと二ノ宮君とあったけれど、言ってはいないと思う、と言った。
「首って、マジかよ」
自分の子殺す気か、と。
あの時の父さんは多分本気だった。
いや、いつも本気だ。
それに、
「僕は、あの人の本当の子じゃありませんからね」
ここまで吐いたんだ。
あとは、同じ。
「今の父さんは、母さんの再婚相手です。父さんにとっては、僕が邪魔みたいなんですよね」
はは、と乾いた笑いを出す。
「なんで訴えない。なんで他のやつを頼ろうとしない」
「そんなことしたら、母さんがどうなるかわからないじゃないですか。僕にとって母さんは人質みたいなもので、あの人もそれをわかってる。それに母さんは、
あの人を好きだから、今が幸せだから、それを僕が壊すわけにはいかない。
母さんの笑顔が、僕の幸せなのに」
お前は、と先生は言う。
「学園にいる時ぐらい、自由にできねぇのか。監視でもされてるのか」
監視、か。
最初はそう思った。
けど、それは無駄な考えだった。
「あの人は、父さんは僕に監視をつけるほど関心を持っていません」
だから笑える。
だから会長ができる。
「僕が会長になったと報告した時、父さん、なんて言ったと思いますか?」
僕も最初は期待した。
いくら嫌いでも、会社に好影響を与えるかもしれないなら、喜んでくれるかもしれないと。
「そしたらあの人、
『勝手な真似をするな。お前にウチを助けられるくらいなら、潰れたほうがマシだ』
って、言ったんですよ」
もう笑えますよね。
「そして『あと私の携帯に電話してくるな。お前の名前が出た瞬間吐き気がする』
って言いましたね、確か」
まぁ、それから電話なんでしてませんけどね。
「……先生?」
途中から何の反応も返ってこなくなった先生に問いかけた。
声をかけられて、ハッとしたみたいで、すぐ僕の肩を掴んだ。
「お前、ウチ来るか?」
「………はい?」
ちょっと、言ってる意味がわからないんですけれど。
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