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醜い心 河野side
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なんとなく外の空気を吸いたくて屋上に向かった
向かったことを今、後悔してる…
見たくなかった。結城君がほかのだれかっを抱きしめてるところなんて、優しく頭を撫でてるところなんて…。
優しい言葉、優しい笑顔を見せるなんて、見たくなかった。
その人の事が好きなのかなとか、いろんな考えが出てきて、自分が自分じゃなくなる感覚があるから。
怖かった。
結城君が出て行った屋上には一人その男の子が、残されてた。
その子が言った
「慎弥の幸せを一番に願ってるから…。」
所詮、そんなのはきれいごとに過ぎないのに…っ
黒くて醜い感情が出てくるのが分かった
僕だって、結城君の幸せを一番に願いたいって思ってるけど
それ以上に、結城君が好きって気持ちが上回っちゃってるんだもん…っ
「…っなの綺麗っごとっじゃんかっ!」
っ!!
「もっと、傍に居たいっ…一っ番っ近くっに居たいっ!…その目に俺を写してくれよっ!」
彼は心の中の自分と必死に戦ってるのかもしれない。
僕は、逃げているだけ…
「うぁっっーーーーーっ。」
「…っ。醜い感情だなぁっ僕にあるのはっ」
綺麗な感情なんて、もうほんの少し、いや、もうないかもしれない。
羨ましい。彼が、綺麗な感情を持っている彼がうらやましい。
きっと結城君は、ああいう人を好きになるんだろう…。
こんな、嫉妬まみれの僕なんかより…ずっと、綺麗な人を
「こんな、ことになるなら、屋上なんて、来なきゃよかったっなぁっ」
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