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理由
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先輩は俺を抱きしめたまま、俺と先輩の出会いについて話してくれた
まさか、大学に入る前に先輩と会っていたなんて思わなかった
話を聞いてよく考えてみると、いたなそんな人と思った
先輩には失礼だが……
高校三年生の夏
オープンキャンパスがつまらなくて俺は抜け出した
まだ、この大学に行こうとか将来どうしようとかは思っていなかった
達哉に付き合わされたのだ
そして偶然あの現場を通りかかった
血だらけで脱け殻のような先輩を見て見ぬふりは出来なかった
だから、今とは全然違う先輩に恐いながらも話かけようと思った
ありがとって言われたとき、この人は優しい人なのかな?って思えたんだ
でも、顔ははっきりと見ていなかったので曖昧で、今日初めて顔をはっきりと見た
申し訳なさで一杯になった
「先輩すみません……おれ、しっかり覚えてなくて」
「雪が覚えてないのもしょうがないよ、一回話しただけなんだから」
先輩はそう言って顔は笑ってはいるものの、内心悲しみが伝わってきた
本当にすみません……先輩
「雪…それでね、君と会いたかった理由なんだけど……」
先輩は真剣な顔になって俺を見てくる
「はぃ?」
変な返事になってしまった……
一番気になってた理由……なぜ?
「俺と付き合って欲しい」
「ふぇ??」
一瞬、先輩の言葉に固まってしまった
時間が止まったような気がした
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