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あれから、秋月は事あるごとに声を掛けてくる。
休み時間の度に僕の元へ来る。
ヒソヒソ...
ボクを見て言われる言葉。
落ち着かない。
昼休み。
ボクは逃げるように教室を出た。
フラっとやってきたのはボクが手入れをしている花壇。
食欲がなくてボーッと花を見つめると、
「あーや!」
なんでこんな場所に...。
はぁ。
「あきづき」
ボクが返事を返すと秋月はニコッと笑う。
「一緒にメシ食べよ!」
ボクがうん、という前に秋月はお弁当を広げる。
秋月のお弁当は彩りよく美味しそうだった。
「あやはメシ食べたの?」
「えっと、いや。...食欲なくて」
「ええ!!?あやは細いしちっちゃいんだから食べなきゃダメだよ!」
そういうと口に何か押し当てられた。
押し当てられたモノを口に含み咀嚼すると玉子焼だった。
「...おいしい」
ぽそっというと秋月は嬉しそうに微笑んだ。
「ほんと?嬉しいな!!実はそれ、オレが作ったんだ」
そう言われて思わず口に手を当てる。
だって本当に美味しかったんだ。
「...」
「意外?」
「うん」
「ははは、よく言われる」
「...すごいね、秋月」
そういうと秋月は目を細めて
「やっぱり、あやはいいね」
と言った。
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