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学校の無関係な同性カップルすら、本当は違うのではないか?と疑っていたのも、自分とは別次元の話と言い聞かせていたのも、全部、アツキの気持ちに気付いていたからだった。
冗談だろ?と笑えないのも、全部そう??
ノリも頭の作りも違うのに、俺らと連んでいる訳も、俺に助け舟を出す理由も、俺だけに向けられる穏やかな笑顔も、つまらなさそうな顔も??
「知ってた…」
「えっ?」
「いや、ずっと、そうなのかも…って思ってた…でも、そんなはずないって言い聞かせて、見ないふりして…認めたくなかった?」
「認めてもらっても??」
「聞けって!!」
「………」
「一番、認めたくなかったのは…そんな、アツキが気になってしょうがない俺自身??」
ドクンと跳ねる様な音を立てたのが、自分の心臓なのかアツキの心臓なのか、わからなかった。
そう???一番、知らないふりを決め込みたかったのは、自分の気持ちだった。
そうなのかも…と思ったのは、他愛のないことだった。
一年生の夏休み、連日、俺たちは無計画に遊びまくっていた。
時間なんかも忘れていたから、睡眠時間と言えば、各々勝手に寝落ちしてとる状態で、その日は、確か、ソウヤの家でゲーム中に、俺が一番先に落ちた。
俺が目を覚ました時には、全員が、その場に崩れる様に眠っており、やる事もない俺は、漫画を読んで時間を潰した。
20巻くらい読んだ頃に、
「リオ…」
と名前を呼ばれた。
やっと、誰か起きたか…と顔を上げるが、皆、相変わらず、死んだみたいに眠っていた。
??寝言か…
俺は再び、漫画本に視線を移した。
その時、読んでいた漫画が何度も読み返して、内容を覚えていたやつだったからか、ふと、「なんで、寝言で俺の名前を???」と考えてしまった。
と、同時に、あの声はアツキの声だと言う事にも気づいた。
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