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十四松の地雷 ①
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「ただいま~。あれ?一松兄さん 一人?十四松兄さん 居ないのぉ?」
「チッ」
末弟の言葉に、舌打ちで返した。
「…トッティ 今日 デートじゃなかったの?お早いお帰りだね。」
「むっ!…ドタキャンされたの!十四松兄さんに 癒して貰おうと思ったのに…」
おや?今日のトド松は、かなり落ち込んでいる様だ。
「…もうすぐ帰って来ると思うよ。この後 猫の餌やり、一緒に行く 約束してるから。」
「ふうん。」
と、言いつつ トド松は、ちゃぶ台に座って スマホを取り出した。
「うっ!やっぱり、お詫びメールもない…」
そのまま、その子のLINEを ブロックした。
「ほんとに 用事があったかもしれないじゃん。」
「いいの!そんなに好みのタイプじゃなかったし。」
「…さすが、ドライモンスター」
「慰めてんの?貶してんの?どっち!」
「………」
「あ~、もういいよ!…ついでに写真の整理でもしよっと…」
俺は、トド松に近寄って スマホを覗き見た。
「あっ!十四松ばっかじゃん!何これ?十四松ホルダーって…誰に許可取って 写真撮ってんの?ああん?」
「もー!勝手に見ないでよ!ちゃんと 十四松兄さんに 許可貰ってますぅ!」
「ちょい貸して」
トド松から スマホを取り上げて、ホルダーを開いた。そこには、俺の知らない 十四松の写真が ズラリと並んでいた。
「え…まじ何これ…お前ら二人で どっか行ってんの?…俺 聞いてない…」
「うん。言ってないからね。」
「じゃなくて…十四松 何も言わねぇし…大体 こんな服着てんの 見た事ねぇし…」
「あ、これ僕の。だって、十四松兄さんのオシャレって あのクソダサい オーバーオールだよ?ふふっ…十四松兄さん、僕の服も似合うよね。うん!可愛い。」
写真を次々 スライドさせる トド松を、ギロリと睨む。
「もう。ヤキモチ妬かないの。ティンカーイチ♡」
「誰が、ティンカーイチだ。…ボケ 殺すゾ…」
「あ~、もう スマホ返してよね!」
俺の脅しをものともせず、スマホを取り返した。
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