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第三章第一節:魔鏡の鍵3
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sideトド松
「鍵の臭い?」
兄さんはニタリと笑った。
「居る…」
そう言うと、兄さんは右手に真っ赤な炎を宿した。
ドゴーンッ!
気が付いた時には、壁の一部に穴が開いていた。
おそ松兄さんが、あのモヤモヤした炎をぶち込んだんだ。
穴の向こうから、十四松兄さんが、おろおろした表情でこっちを見ている。
「十四松兄さんっ!?」
「この宮殿に入り込むなんて、よほど命を無駄にしたいんだね」
おそ兄さんは、ストンと玉座に再び座ると、腕を組んで十四松兄さんを睨み付けた。
「あと三人、居るんだろ?」
すると、十四松兄さんの隣ならカラ松兄さんが、カラ松兄さんの隣からチョロ松兄さんが、チョロ松兄さんの隣から一松兄さんが顔を覗かせた。
――兄さん達…!
バサッアと羽ばたく音がしたと思ったら、おそ松兄さんが、十四松兄さん達の真ん前に立っていた。
困惑する僕の隣でピエロが、「いいですね」とほくそ笑む。
「魔鏡の鍵を出せ」
「おそ松兄さん?何言ってんの?」
「とぼけるな。鍵の臭いがする。俺には分かる」
「おそ松兄さん!どうしちゃったわけ!?」
十四松兄さんを無視して、おそ松兄さんは、四人の兄さんをジッと睨み付けた。
が、すぐにふわっと笑った。
「みーつけた☆右から二番目!」
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