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第2章 2
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「あ、こっちこっち」
「…何さいきなり」
「いや、チケット余っててさ、勿体ねぇじゃん?」
「だからって何で俺なのさっ」
昨日
手渡されたのはどこぞやの有名音楽団のチケット
まぁ、確かにCMとかでも宣伝してて、さぞやお高いんでしょうね
「…はぁ……」
「何でため息つくんだよ」
「……男2人で行く?彼女様連れて行きなさいよ」
「いねぇよ。お前だっていっつもトアにくっついてんだろ?」
「う……」
「図星か?はははっ、トアもたまには休ませてやれよ」
何それ
休むも何も隣にいないと俺生きてけないんだけど
ってか、そんなこと言ったら迷惑みたいじゃん俺!
「ほら、今日はお前のお子守役俺な!」
「笑顔で言わないでよ!傷付いてるんだから!」
「え、傷付くって…え?」
「何で笑うの!?俺ピュアだよ!?」
「嘘だよ」と、わしゃわしゃ髪を撫でてくる
「ちょ!折角セットしたのに!」と猛反発すればまた笑われる
こーやってイジられるの何年ぶりかな
ってかトア以外の同級生にあったのも何年ぶりだろう
「ほらっ!行くよ!」
「はいはい分かりましたよ」
相変わらず世界はモノクロだけど
場違いに優しい色が、俺の世界を変えてく
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