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第2章 21
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「…そっかー……あの2人そんなんだったんだ」
「…」
「うわぁぉ!ユッキーは立ち直ってるってことだよね!よかったぁ…」
でもあのユッキーがまさかコッチの道に入るなんて…ゲホゲホ
後片付けも済んで、2人を見送った後のシェアルームは
相変わらずテレビの音と甘いココアの香りとモノクロに包まれる
「ねね、トアぁ」
「…くっ付くな」
「えー?」
「……」
何となく何時もとは感覚が違う
何時もより物静か
「…トア?」
「…………」
「トーアー?」
「…………」
「…。……トーーアーー!!?」
「うるせぇな!…あーもう」
突き出される手と、小さな袋
思いっきりそっぽを向かれる
袋とじトアを交互に見る
取り敢えず、袋を手にとってみる
「え、なぁにこれ?」
「…」
「…。成る程確認しろと」
わかりましたよ、もー
恥ずかしがり屋なんだからっ
袋を開け、手に出してみる
掌に乗っかったものは
「…首輪?」
「ネックレスだ」
「え?如何したのさいきなり」
「………………………………ト」
「え?」
「誕生日プレゼントだって言ってんだろ!」
「へぇ。で?」
「で、でって何だよ…」
「普通付けてくれるよね?」
「………あー分かったから、…ほら」
「うわぁい!」
ネックレスを手渡す
キラキラと光る其れは
俺には眩しい
「…………くそっ」
「あれ?苦戦してます?」
「………こ、の……っ」
「…(あ、これ真面目なトアだ)」
「………。…ん」
「わぁ!やったね!ありがと、トアっ」
「…抱きつくなよ」
とか言って嫌がらないくせに
君はいつだって俺を笑わせることは本当に得意だよね
其れが嬉しいけど
其れが、ずっと続いてて欲しいなぁ
トアの香りが、何時もよりも甘くなってる気がした
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