アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
第3章 9
-
「勉強ー?」
「お前国語だけは出来ただろ」
「まぁ、……でもヤダよ、俺そーゆーの」
「……………お前の為にこの前の課題写させてやったのは誰だ」
「……うぐ…」
「その前の課題は?」
「……………わ、分かったって!分かったから!」
皆、俺脅されてます
助けてーきゃー
とか、そんなこと言ってるけど
実は全然かまってもらえなかったから
嬉しいんだけどね
今日の放課後はトアが俺の家来るってことになって
何でって聞けば、家は親とかいてうるさいからと、在り来たりな事を返される
予想通りだけど
「じゃ、精一杯頑張って教えますかね!」
「…………余計な話無しだからな」
「分かってますよー」
にしても
トアが俺の家来るの何時振りだろ
…あ、散らかってる
ヤバい、片付けなければ
「あ、あートア!後から来て!ちょ、ちょっと準備するから!」
「……………」
「ね、ねっ?俺先帰る!ユックーリ歩いて来て!」
「なーに話してんの」
「うわぁ!?」
「お前…驚きすぎだろ」
「だってユッキーなんだもん」
「理由がわかんねぇよ」
相変わらずのモジャ頭ユッキー
メガネ付きのガリ勉モジャ頭ユッキーってところかな
手には単語帳
メガネの奥はあいも変わらない優しい瞳
良いやつで、頼り甲斐のある奴だと、皆が皆、口を揃えて言うだろう
「ほら、ツバキはあんまりトアの邪魔するなよ?」
「それっ、トアにも言われた!!」
「…………俺はハオトが…」
「何さっ、別に良いですよっ!」
「まぁまぁ、お前も何もないったって、あんまりダラダラするなよ?」
「はーい、分かりました、ユッキーせんせー」
「お前なぁ」
ユッキーに頭をコツンとやられる
「うわー頭蓋骨折れたー」と、子供みたいなことを言う
それに、ユッキーは笑ってくれる
トアは呆れたような
それが、当たり前だ
これが当たり前で、俺には幸せだ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
51 / 181