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第3章 20
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高3
もう卒業とか、なんだとかそう言う話でクラスは一日中うるさい
俺には関係ない事
興味も何もない事だ
「トーアーっ!」
「……うるせぇ」
「ね、トア!トーアー!見てっ、ほら!四葉のクローバーみっけた!」
「…………何してんだよ」
「昨日さぁ?帰り下向いて歩いてたら見つけて!良いことあるよ俺っ」
相変わらず
こいつの頭は平和で良いな
ヘッドホンを外して、頬杖をつく
それで、見つけた経緯だの良い事あっただのと無駄話に付き合わされる
「でねっ、それで」
「…まだ続くのかよ」
「えー、飽きた?じゃあ…」
「よ、ツバキ。トア」
「あ、ユッキー」
「あぁ、別にそんな用なくてさ、トア、放課後ちょっといいか?」
「…俺?」
「ちょっと相談したい事があって」と、笑って言うユッキーに、「え、俺は?」と首を傾げるツバキ
「お前はあてになんねぇよ」と言ってやればすっかり落ち込んだようで
「あはは、ごめんツバキ」
「…別にいいよ、俺、別にさ……」
「…」
変わんない
こいつも俺もハオトも
ただ、ツバキの事は
ツバキへの想いは相変わらず、消えない
好きって、多分そういうやつ
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