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第3章 24
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「トアっ、ねね、来て来てっ」
「…何」
「このケーキ美味しそうじゃない?」
「………まだクリスマスじゃねぇだろ…」
「そうだけどさー」
買い物帰り
今日の夜ご飯はビーフシチューだって!やったね!
でも今目の前にあるケーキも食べたいなぁ…
我儘は言ってみる
でもま、案の定却下される
「…ね、トア」
「何」
「…………あー…呼んだだけ」
「何なんだよ…」
「あ、そうそう、あのさ「トア君?」」
「………叶恵(かなえ)さん?」
「うん、奇遇だねこんな所で」
話を遮られる
近付いてくる一人の女
…俺が嫌いな奴
「何してたんですか」
「買い物だよ。トア君は?」
「…俺もそうですよ」
「わぁ偶然!何買ったのー?」
叶恵さんはお店の常連
来ては必ずカウンターに座ってトアとずっと話してる
俺はなんか嫌いで
無駄に露出多いしメイク派手だし頭のネジ外れてそうだし
俺のこと分かってて無視してるんだろ
そういう精神も最低に良いと思うよ
「…トア?あ、叶恵さん」
「あら、ツバキ君もいたんだ、2人揃って買い物?」
「まぁそうですね、今日は」
「そうなんだ。それじゃあ私はコレで、トア君、またお店行くね」
「えぇ、また」
去って行く後ろ姿
真冬にあんな短いスカート履くとか頭おかしいでしょ、ってか寒くないんですかー
「……ツバキ」
「…何っ」
「…何怒ってんだよ」
「別にぃ?」
「早く帰ろ!」と、さっさと歩き出す
背後を向けばトアはついて来てくれてる
それに笑って
そしたら何で笑うんだって
別にと言ってはぐらかす
「……寒いねぇ」
「…あぁ」
なんだかんだて並んで歩く
クリスマスかなんかでイルミネーションが綺麗で
まるで、雪の様に見える
白い雪に
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