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第5章 12
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「ちょ、トア!濡れる…っ!」
「うるさい」
いきなり何するのさ
離して欲しくて暴れる
お風呂場に引きずり込まれて
シャワーは出しっぱなしで
せっかく着替えたりしたのに
「ねえっ!トア!」
「うるせぇってば」
「ちょ、……っぅん!?」
無理矢理上を向かされ
唇を奪われる
シャワーの所為で目は開かないし
腰に巻きつくトアの腕は俺じゃあ引きはがせないくらい強い
「んぅ、っ、んん…っ!」
「…キスでエロい声だしてんじゃねえよ」
「は…ぁっ!う、るさいなぁ!酔ってるくせに!ほら!離し、て!」
「嫌だ」
首筋を這っていく舌
時折、気まぐれに強く吸われる
変に声が出る
こんな事、知らない奴らに何度もやられたのに
こんな事で喘いだりも、しなかったのに
ピリッ、と、鋭い痛みが走る
反射的に離れようと後ろに
それを許さないと、キツく抱きしめられる
「んっ、!や、やめてよトア…っ」
「嘘」
「う、そじゃあ」
「お前、本当は俺の事好きなんだろ?知ってるよ、お前の態度見てて気づかねぇと思う?」
「……そ、れは…、…ぁっ」
耳の軟骨を齧られる
舌で輪郭をなぞられ
耳たぶを、甘噛みされる
頭の先から足元まで
もう全身ずぶ濡れで
心の中も頭も中も真っ白に洗われてしまう
『理性』なんて、その程度で消えるんだから
他人とじゃれ合ってたから、そのくらい知ってる
知ってるのに止められない
「…ツバキ」
耳元で囁かれる俺の名前は甘ったるい
それでいて飽きない
永遠に呼んでて欲しい
「…ト、ア……」
キスを落とされる
もう、トアのキスが甘すぎて
他人のなんて、欲しくなくなってしまう
舌を絡めて、唾液を絡め合って
水の所為でそれも薄まってしまうけど
夢中で、貪りあった
いきなりトアがもたれかかってくる
「うわ…っ」と、必死に支える
「と、トアっ?どうしたの…」
「………んぅ…」
「…まさか寝たとか?」
そのまさか
腕の中で、小さく息の漏れる音が
溜息をついてしまって
今度は笑いが溢れる
やっぱり、トアはトア
変わらないけど、…うん、変わんない
「…あんまり俺を夢中にさせないでよ…」
ぎゅっ、と、トアを抱き締めた
これ以上君を愛したら
俺は、……
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