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「ただいま」
「おかえり一」
「あれ、義姉さんだけ?」
...あれ?俺が塾から家に帰ってきて、いつも出迎えてくれるはずのおふくろが今日は家にいなかった。
代わりに出迎えてくれたのは、高校生になった義姉さんだった。
「おふくろは?」
「なんかあ買い忘れた~~!!ちょっともう1回スーパー行ってきます~~!とか言って、買い物に行ったよー」
おふくろの話し方を真似て義姉さんが言う。
「ふーん…」
義姉さんが帰ってきたとき、義姉さんと入れ替わるようにしておふくろは買い物に行ったそうだ。
「…でも、ちょっと、帰りが遅いよね」
「う、うん…そうだよな…」
義姉さんの言うとおり、俺も帰りが遅いと思った。
近くのスーパーに行ったのなら、いつも1時間もしないで帰ってくるはず。まして、買い忘れただけならそこまで時間はかからないだろう。作り掛けの今日の晩御飯が放置されて可哀想になっている。
だけど、おふくろが家を出て、もう2時間がたっている。嫌な予感がした。ざわざわ…と胸騒ぎがした。
なんだろう…この感じ。
あの時の感覚だ、家に帰ったらおふくろが親父に殴られていたのを見た時のような、あれから俺は毎日走って帰るようになったんだっけ…
もしかして……何か悪いことが起きるのか?
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