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「登録したらなんか頂戴」
「なんか……って」
「『大好き』とか、確認のために送ってくれると俺すっごく嬉しいなぁ」
ニマニマと笑う顔でもイケメンは崩れない。
「はぁ……。」
別に送ってもいいけど、それで嬉しいの?
僕はなくさないようにペンと一緒にポケットにしまった。
「そろそろ仕事に戻らないと…」
「あぁ、結構経っちゃったね。」
時計を見るともう、午後の4時すぎで、この部屋に来て30分は経っていた。
「あ、最後にこれ」
晴山さんは救急箱の中から絆創膏を取り出した。
「はい、指だして」
言われた通り、僕は切った人差し指を出した。
絆創膏はキツクもなく、緩くもなく、ちょうど良い加減で巻かれた。
「ありがとうございます」
「いえいえ」
パイプ椅子を机の下にしまい、ドアへ手をかけた。
すると、
顔の横に手が置かれ、背後に晴山さんが立った。
「連絡、待ってる。」
ゾクリとする程の甘い声。
耳がやばい。
「……はい」
返事をした声は微かに震えた。
やばい────。
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